自動車を所有する際には、その保管場所を証明する「車庫証明書」が必要になります。この証明書は、正式には「自動車保管場所証明書」と呼ばれ、自動車を登録するための重要な書類です。この記事では、車庫証明書の概要から必要書類、具体的な書き方、注意点、そして軽自動車の場合に必要な届出について詳しく解説します。
車庫証明書とは?
車庫証明書は、自動車を登録する際に提出が求められる書類です。この証明書は、新規登録や名義変更、住所変更を行う際に、運輸支局に提出しなければなりません。その目的は、路上駐車を防ぐことにあり、車両の保管場所が確保されていることを証明するために必要です。事業用の緑ナンバー車や一部の地域を除き、普通車の登録には必須の書類です。この証明書を発行するのは、申請者の居住地または車両の使用地を管轄する警察署です。
必要書類と書き方
車庫証明書を取得するためには、以下の書類が必要です。なお、各都道府県ごとに独自のルールや追加書類が求められることがあります。この記事では、熊本県を基準に必要な書類を紹介します。
自動車保管場所証明申請書(4枚)
車庫証明を申請するための用紙 熊本県のホームページでダウンロード(エクセルで入力しプリントアウトできます)または警察署(複写4枚組)で貰えます。
自動車保管場所証明申請書
申請書書き方
保管場所使用権原疎明書面(自認書)または保管場所使用承諾証明書(承諾書)
保管場所として使用する権利を証明する書類。自己所有の駐車場の場合は保管場所使用権原疎明書面(自認書)に記入します。他人所有の場合は保管場所使用承諾証明書に記入してもらいます。
自認書 書き方
承諾書書き方
保管場所の所在図・配置図
所在図には、車両の保管場所周辺の地図を記入します。使用地(自宅)と保管場所(駐車場)が離れている場合は、それぞれの場所を地図に記入し、その距離も併記してください。グーグルマップの添付で問題ありません。 配置図には、駐車場の位置を記入します。ここでは、駐車場が面している道路の幅、駐車位置の幅、そして出入口の幅を記入します。簡単で構いませんし、寸法もおおよそで大丈夫です。
配置図の記入例
使用の本拠の位置を証明する書類
個人事業主で、自宅と事業所が異なる場合や別邸などで住民票の住所と使用する場所の住所が異なる場合は、その理由を説明する書類(指定のフォーマットなし)と、所在地を証明できる書類(郵便物や開業届など)を添付します。
注意点
車庫証明書を申請する際には、いくつかの注意点があります。
虚偽申請の禁止: 保管場所について虚偽の申請を行った場合、罰則が科されることがあります。正確な情報を提供することが重要です。
期限の確認: 申請から証明書の発行までに数日かかります。車両の登録や引き取りに合わせて、余裕を持ったスケジュールで申請するようにしましょう。
使用期限: 車庫証明書の有効期限は、交付を受けてから30日から40日です。この期間を過ぎると証明書として使用できなくなるため、登録が遅れる場合は注意が必要です。
距離の制限: 自宅から駐車場までの距離は2km以内でなければ許可が下りません。この点に留意して保管場所を選定しましょう。
記入方法: 申請書の記入には、修正テープや消えるボールペンは使用できません。訂正が必要な場合は、二重線で訂正し、その上に正しい情報を記入します。
車台番号の間違い: 車台番号を間違えて記入すると、証明書は交付されても運輸支局で登録できません。その場合、再度申請し直さなければなりません。
軽自動車では
軽自動車の場合、普通車のように車庫証明書を取得する必要はありませんが、自動車の手続き後に「軽自動車の保管場所の届出」が必要な地域があります。(人口10万人以上の市町村)熊本県では、軽自動車の使用の本拠の位置が「熊本市」及び「八代市」の地域が適用されます。(ただし、その中でも一部地域は除外されます。)この届出は、自動車の使用本拠地を管轄する警察署に提出します。
熊本県ホームページでダウンロード(エクセルで入力しプリントアウトできます)または警察署(複写3枚組)で貰えます。
記入方法は普通車の記入方法に準じます。
申請方法 費用
申請は管轄の警察署の窓口で行います。注意点として、自動車の使用本拠の位置(住民票の住所)ではなく、自動車の保管場所の位置(駐車場)の管轄警察署に申請する必要があります。自宅と駐車場が異なる市町村にある場合は、特に注意が必要です。
申請後、「自動車保管場所証明書」の交付までには約3日かかります。
交付の際には、「自動車保管場所証明書」とともに保管場所標章および「保管場所標章番号通知書」を受け取ります。自動車の手続きには「自動車保管場所証明書」が必要です。
また、「保管場所標章番号通知書」は複写の3枚目の書類で、見た目が似ているため間違えないよう注意してください。
費用
普通車
申請手数料:2,250円
交付手数料:550円
軽自動車
交付手数料:550円
警察署によって支払い方法が異なる場合があります。収入証紙を購入して貼付する場合や、手数料のみを支払う場合があります。
まとめ
スタンダードな車庫証明書の取得方法をまとめました。ただし、条件が変わる場合には、追加で書類が必要になることがあります。複雑な案件やお時間がない方は、ぜひ行政書士にお任せください。
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